シンフォニーコンサート in Theater Krefeld+M’gladbach より

 本日のおしゃべりはコンサートレポートです。
 一昨日の晩、半年ぶりの生・シンフォニーコンサートへ出掛けて参りました😍

 今回私がお声掛け頂いたのは、私の住んでいる街から約30キロほど離れた隣町
・メンヒェングラートバッハの交響楽団(ニーダーライニッシェ交響楽団)の演奏会。
この町は約26万人(東京都・府中市が同じくらいの人口。町の規模がご想像頂ける
かと思います)の住む街です。

 ドイツでよく聞くパターンですが、中都市+小都市、小都市+小都市など、近郊の
2都市で、一つのオーケストラ、専属オペラ歌手、専属合唱団、バレエ団などを共有し、
日々、オペラ、バレエや演劇公演、演奏会を行うシステムを用いているところがあり
ます。
 ドイツではオペラハウス、交響楽団、専属芸術家や、技術職、事務に関わる方達は
<国家公務員>ですので、国が劇場、公演を支えながら、芸術を途絶えさせない、
日々そこにある芸術に触れる環境を、機能的に守り続けている形が見られます。
 もちろん1都市で、大オペラハウス+小オペラハウス+交響楽団、放送交響楽団…、
1都市でいくつも抱えている大都市もかなりありますが、芸術家が必要かつ重要な職種、
その職種の価値を高く評価しているドイツでは、多くの異なる機能を使って、多くの方
に『頻繁』に、劇場や演奏会に足を運ぶ事ができる環境を整えていると感じます。

 私の訪れたこのメンヒェングラートバッハという町もやはり隣町・クレーフェルドと
団体を共有させて機能していますし、私の住む街もデュッセルドルフ+デュイスブルグ
という2都市で、やはり同じようにそれぞれの部署を共有しながら、双方の都市で公演を
行なっています。

 一昨日はたまたま、この演奏会のチケットを入手していた知り合いが都合が悪くなり、
当日正午くらいに連絡をもらい、私が飛び込みで駆けつけた形になりました。

 私事の余談ですが、この日は18時〜19時に水道屋さんが来る予定でした…。
ドイツで修理屋さんが時間通りにくることは、まずありません😢
『遅くても19時半に家を出なければ、後半のベートヴェンにも間に合わない…💦』
そう焦っていた私の気持ちが奇跡を起こし(笑)、なんと18時15分には水道屋さんが
来訪✌️ 職人の国、ドイツの水道屋さんは、おしゃべりをしながらもサクサクと水道の
蛇口、配管をすべてきれいに新しいものに交換→40分後には終了🙌 19時には出掛け
られる運びとなりました。
 隣町のホールまで30キロあり、着いて駐車場も探しましたが、すべての事がスムーズ
に運び、予定外の演奏鑑賞はしっかり最初から、水道工事とはまた別世界のモーツァルト、
ベートーヴェンをしっかり鑑賞☺️堪能する事ができました。


 この演奏会は今シーズンのプレミエ、まさに2020/21のシーンズンの幕開け公演。
コロナ感染予防対策下で演奏会を訪れるのは初めてでしたので、会場での勝手が難しく
ないか少し心配していました…、と言いますのも、事前に目を通そうとした注意事項は、
長くびっしり…💧 ドイツ人は本当に読むのが好きだよね、と思う事が多いのですが、
今回も素晴らしく注意深く書いてありました。

  結局行ってみるとお店やスーパーに行くのと変わらず、会場入り前にマスク着用、
会場へ入ったらすぐに手を消毒。
 会場内の自分の席に座るまではマスク着用、座ったらマスクを外して良い、という
規制の形で、聴きにきている方達が「普段と全然違う‼️」とフラストレーションを
ためることはないように思いました。

 オペラハウス内に併設されている小コンサートホールは、通常720席(程度)、
そこに設けられた座ってもよい客席は約半分程度だったと思います。
 一緒に訪れた者同士の並び席は、2席までが隣接可能、そしてその両隣の方とは2席以上
離れている距離感、前後の座席も重ならないよう少しずつですが、ずらされていました。
 オーケストラの弦楽器最前列と、客席の最前列の距離は、段差もありましたが、直線距離
で5m以上離れていたと思います。
 木・金管楽器の前にはアクリル板が置かれていて、弦楽器の人にも飛沫が飛ばないよう
工夫されていました。

 演奏の前には、芸術監督であり指揮者であるKütsonから「満席(笑)の演奏会となり
とても嬉しい。そして僕がまだこの燕尾服を着る事ができてホッとした」と言う、少し
笑いを含んだ喜びの挨拶がプレミエの幕開けを示し、シーズン開幕となりました。

 この日の演奏曲は
・モーツァルト ヴァイオリンとヴィオラのためのコンサート形式交響曲KV364
・ベートーヴェン 交響曲第6番『田園』

 モーツァルトは初めて聴く曲でしたが、いつもはオーケストラで演奏しているヴィオラ
奏者、アルベルト・ハメトフが品よく伸びやかな丁寧な音で観客を魅了。
 ベートーヴェンでは日本人オーボエ奏者、しもさんの安定した練られた音色が秀逸。
木管楽器の方々の意識の高いオーケストラだなぁと感じました。
 ここのオーケストラでは日本人のヴァイオリニスト、ファゴット奏者の方も活躍されて
いて、存じているだけでも4人の方が素晴らしいテクニックで安定した音を聴かせてくれて
います。


 今年はベートーヴェン生誕250周年。
ベートーヴェンについて勉強、またここにも書きたいと思いつつ手をつけられていません。
今週末は延期になっていたマティアス・ゲルネのベートーヴェン歌曲コンサートへ行く
予定になっています。
 これを機会に2020年の残りはベートーヴェンの勉強にも勤しみたいです。
外観はモダンなメンヒェングラートバッハのオペラハウス。
近郊の町から団体バスで訪れる方々もいらっしゃいます。
敷居が高くない雰囲気にいつも嬉しくなってしまいます。

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