2020.07.29 08:40クリスタ・ルードヴィッヒ(メゾ ・ソプラノ) 音大に入り3年目、私はドイツ歌曲を学び始めました。 最初はシューベルト<音楽に寄す>だったでしょうか…その頃はまだイタリア語の作品しか歌ったことがなかったので、ドイツ語にはカタカナをふって練習していました。 先生にレッスンしてもらう前には歌えていなくてはいけません…<ドイツ語>は履修していたと思うのですが、どうやらドイツ語として読めるようにはなっていなかったらしく、私の記憶ではまず楽譜を買い、図書館に行き、CDを聴きながら何度も巻き戻して、発音を聞き取って書き留めていたような… 発音記号を調べて勉強する、という手段は思いついてなかったのですね💦(『それがとても大切な工程なのに』、と今更ながら思い出して反省です) ドイツ歌曲を勉強するように...
2020.07.27 10:34クララ・シューマン⑤ー④の続きー 1840年の結婚、41年の歌曲作品作曲への挑戦、妊娠、出産、そして僅かな(しかし大舞台での)演奏活動を経て、1842年、クララは再び演奏活動を活発に行う兆しを見せ始めます。 ライプツィヒを筆頭としたドイツ国内の演奏会の先には、コペンハーゲン、ストックホルムと長期不在が不可欠な国外への演奏旅行も続きました。 クララにとって演奏活動は彼女の望みでもありましたが、家計の立て直しを考慮したものでもありました。しかしロベルトはこのクララの活動を受け止め切ることができず、彼女の不在中に昔の悪癖だった賭け事や飲酒に溺れていきます。 このような中、1843年(クララ24歳)、2人目を妊娠していたクララは、一方で父・ヴィークと再会すべくドレスデンを訪れて...
2020.07.26 17:08クララ・シューマン④ー③の続きー 結婚式数日後、クララとロベルトの2人はライプツィヒのインゼル通りに新居を構えます。 現在は美術館のように見える小学校とコンサートサロンが併設されているこの記念館は(写真の建物です)、1838年ロベルトとクララの結婚2年前に建てられた建物でした。
2020.07.20 10:00シューベルト D 684 <Die Sterne (星たち)> Facebook投稿【クラシック音楽バトンリレー】より****************【クラシック音楽バトンリレー第5日目】 いよいよ5日目となりました本日は、ザ・王道 "シューベルトの歌曲"からD 684<Die Sterne 星たち>をご紹介したいと思います。 先日『シューマンの演奏が苦手だった』と書いた私ですが、その苦手レベルを逸脱してもっとも難しく、できない自分に嫌気が差すしかない😭のがシューベルトのドイツ歌曲です。 何が難しいか…⁇→何もかも(笑)と言いたいくらい、非常に緻密で厳格でクリアなドイツ語の発音、楽譜通りを徹底した丁寧で忠実なベース、勝手に気分や感覚、本能的な感性で表現しすぎない(笑)。冷静...
2020.07.19 10:00ロベルト・シューマン<ケルナーによる12の詩>より≪Stille Tränen(静かな涙)≫Facebook投稿【クラシック音楽バトンリレー】より****************【クラシック音楽バトンリレー第4日目】 本日第4日目が一番迷いました💦そして↓①日本シューマン協会会員の私としては②シューマンが最期に生活した街に住む私としてはロベルト・シューマンの作品は外せないだろうと😉思い、第4日目はロベルト・シューマンの歌曲<Stille Tränen(静かな涙)>をご紹介したいと思います。 曲のお話の前に、実は私、ロベルト・シューマンがずーっと苦手でした💧 協会に入ったのは、私が音楽の道へ進むきっけかをくれた中・高校の同級生、現在も日本シューマン協会札幌支部長のピアニスト・影山裕子さんにお誘いを頂いたから(でもお誘いはとても嬉しか...
2020.07.18 10:00マーラー<リュッケルトによる5つの歌>より≪Ich bin der Welt abhangen gekommen(わたしはこの世から離れた)≫Facebook投稿【クラシック音楽バトンリレー】より****************【クラシック音楽バトンリレー第3日目】 マーラーの歌曲に取り組む時、譜読み段階でいつも<ドイツ語の詩と曲の融合>に脱帽しています。 どうにも甘くなりきらないドイツ語の(発)音を、言葉自体が無限の可能性を持って人の心に届くように作曲されている、言語の音に忠実以上の旋律で表現されている…だからこそ、言葉だけの詩からは想像できないほど広げられたマーラーの世界観を『そのまま聴いてほしい』と言う欲求に駆られるのです。(そして歌い手の表現として、作曲家の世界観をそのまま伝えようとすることが最も困難です😭) 第3日目は、マーラーの<リュッケルトによる5つの歌>から≪I...
2020.07.17 17:41ブラームス <ハイドンの主題に よる変奏曲 Op.56> Facebook投稿【クラシック音楽バトンリレー】より**************** 【クラシック音楽バトンリレー第2日目】 第2日目は、私がもっとも好きな作曲家・ブラームスの作品から<ハイドンの主題による変奏曲 Op.56>です。 この作品の作曲は、当時ブラームスの友人だったウィーン楽友協会司書から、ハイドンの作品<ディヴェルティメント>の写譜を手渡されたことから始まります。 当時はまだ、オーケストラ編成規模の大きな作品としては<管弦楽>2曲と<ピアノ協奏曲>1曲ほどしか手がけていなかったブラームスは、このハイドン作品の第2章にあった『聖アントニウスのコラール』に注目。このメロディを主題として作...
2020.07.16 08:45モンテヴェルディ<ポッペアの戴冠>より『Pur ti miro(なおもあなたを見つめる)』 ちょうどコロナで外出制限をしていた時期に、日本シューマン協会札幌支部で仲間として一緒に勉強しているピアニスト・小野寺あいちゃんからFacebook上で【クラシック音楽バトンリレー】というバトンを頂きました。 これはとっても面白い企画で☺️クラシック音楽限定で、1日一曲、5日間紹介し、投稿するたびに1日一人につなげていくというものでした。繋ぐのは難しいかなぁと思いながらも、紹介するバトンは嬉しく受け取り、5日間書かせて頂きました。 Facebookではすでに投稿している私のおしゃべり文章ですが、こちらにも順番に投稿したいと思います。**************** 日本シューマン協会札幌支部でお仲間になったピアニスト・小野寺 あいちゃん(めちゃくちゃ博...
2020.07.12 15:59パイプオルガンの調律資金への道 現在私が取り組んでいる中に「パイプオルガンの調律資金への寄付を募る」ためのコンサートで演奏する曲があります。そしてこのコンサートは、演奏会の時にはまだ、オルガンが調律されていない状態で行われます…なかなかない経験です💪 今回この企画の連絡をくれたのは、こちらでの音大時代のオルガニストの友人。友人は何より音楽の才能と情熱とエネルギーに溢れている、私の音大時代の友人の中でも<音楽家でなければいけない人リスト>に入る友人でした。 音大卒業後、友人は教会で仕事をしていたので、共演させてもらう機会も多く、しかも<クラシカルな教会と前衛的なプログラム>というコンビネーションを好んだ友人は、私が聞いたこともないような作曲家の、見たこともないような楽譜に挑戦させ...
2020.07.11 08:31ライブで音を感じること 先日、ライブ好きな友人と話をすることがありました。彼女の好きな音楽は洋楽、ポップスやロックなどの大きな会場で爆音で楽しむ分野。私も音楽のジャンルにこだわりはない方ですが、やはり何でもライブで、ナマ(生)で、楽しみたいタイプです。 今回のコロナ感染防止のための自粛期間中、気軽に外に出ることがままならない中、自分にも何かできることがないかなと考えました。 演奏をライブ配信…私はピアノが弾けないので伴奏しながら歌うことはできず、ライブ配信するとしても完全アカペラ(笑)。 それならば、と、友人とのリモート共演、も考えましたが、ドイツの友人音楽家達はシーズン中にはありえないお休みになった日々に、野菜作りや庭仕事を始めており、集中的に練習して、未知の世界、音楽...